緑内障(りょくないしょう)
眼圧について
眼球の中には、圧力が低すぎて変形したり、高すぎて硬くなることがないように圧力を一定に保つための房水という水が、毛様体付近から分泌され、絶えず循環しています。循環して古くなった房水は角膜と虹彩の境(隅角)からシュレム管を経て、排出される仕組みですが、何らかの原因でこの部分が詰まったり、機能が低下すると房水の流れが滞り眼圧が上昇します。
発症のメカニズム
眼圧の上昇で眼球の奥、視神経が脳へ向かって出ている場所(視神経乳頭)が障害され、視野異常や視力低下をおこす病気で「開放隅角緑内障」「閉塞隅角緑内障」があります。
また、眼圧は正常域なのに視神経がおかされてゆく、正常眼圧緑内障は、最近の統計で緑内障患者の約6割を占めることが明らかになりました。
正常眼圧緑内障の発症メカニズムは、いまだに特定されていません。
ただし、遺伝も原因の一つであると考えられるため、ご家族や親戚が正常眼圧緑内障を発症した人や、強い近視の人は、正常眼圧緑内障になる危険性が高いので、検査を受けられることをお勧めします。
緑内障の症状
慢性緑内障の初期段階は、視野が一部欠けたり、視野の中心に暗点と呼ばれるまったく見えない部分が発生しますが、視力にはほとんど影響が無く日常生活に支障をきたさないので、視野検査をするまでわからないことが多いのです。
逆に、視神経の障害が進行し、視野の狭窄や暗点が拡大し日常生活に支障をきたすようになると、かなり進行していると言えます。放置すると失明にいたります。
緑内障の治療
現在の医学では、狭窄した視野をもとの状態に戻すことは出来ませんので、眼圧を下げる点眼薬によって進行を食い止める治療を行います。
また、薬だけで効果のない場合は、手術によって眼圧を下げます。
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